柏8地域ー・光が丘・酒井根・逆井・新逆井
・002☆酒井根合戦場・光が丘団地
<柏市文化財めぐり>
現在は光ケ丘地区となっていますが、このあたり一帯は「酒井根合戦場」といわれ、ここにあるような小塚が数十もありました。酒井根合戦場といわれているのは、穀倉地帯である下総国を求めて太田道灌と千葉孝胤たかたねが一戦をかわしたところからこういわれています。この戦いの最激戦の地は、現在の麗沢れいたく大学前(下の写真)あたりとされています。 当時の模様は、松戸市小金の本土寺の過去帳に「文明十年(一四七八年)十二月十日於境根原打死諸人等皆已成仏道云々」とあり、また鎌倉大草紙に「太田道灌は、国府台よりはせ向い、合戦終日、木内、原(千葉勢)ことごとく討死し千葉孝胤は臼井城に退いた」とあります。戦いに勝った太田道灌は、戦死した者の霊を弔うため、敵、味方の区別なく首、胴、武具をそれぞれに分け、首塚、胴塚、刀塚としたと伝えられています。
その一部と伝えられている塚がここに保存されています。
地名の「酒井根」は、ちょうどこのあたりが相馬郡ごおりと葛飾郡の境だったところから「境根」と呼ばれたそうです。また合戦に勝った太田道灌が乾いたノドを酒井根薬師堂近くの井戸の水でうるおし、まるで酒のようにうまかったので以後「酒井根」に変わったなどとの言い伝えが残っています。
<柏市文化財保護委員会<柏市教育委員会
・801★廣池学園通り・光が丘二丁目1−1
廣池学園と麗澤大学の間を通る通称廣池学園通りは、平成10年に、建設省(当時)が制定した都市景観大賞に選ばれたほどの美しい通りです。ケヤキの赤い色が、麗澤大学のレンガ色の壁と調和して、オシャレな空間を演出しています。
廣池学園のキャンパス内にも紅葉の見所があります。教育施設のため受付で手続きが必要となります。(JR常磐線南柏駅東口から、酒井根行きバスで「麗澤大学前」下車)
・003☆酒井根八十八ケ所と薬師寺・酒井根七丁目
<柏市文化財めぐり>
言い伝えによりますと、この薬師堂は正長元年(一四二八年)創建といわれ、薬師如来を本尊としています。永正十四年(一五一七年)本堂を再建し、その後、安政二年(一八五五年)二月、武蔵国葛飾郡長島村(現在の東京都江戸川区東葛西)梵音寺の住職であった河瀬鳳瑞師がこの薬師堂の堂守になりました。
師は境内の清掃はもとより、遠近に托鉢しては資金を集めたり、薬師堂正面の急坂に石段を作るなど、境内の整備にあたりました。
また信徒を募って西国八十八ケ所の石像を模したものを建立し、師自ら四国を巡拝して各霊場の土を持帰り、これをそれぞれの石像の下に埋めたと言われています。
四国八十八ケ所巡りなどは、だれでもが行けるものではありませんので、ここをお参りすることによって「本家」の八十八ケ所を巡拝したと同じようにご利益を期待しようとするものでした。
石像に刻まれた寄進者の名前を見ますと、酒井根の人だけで造られたもの十五基の他、他村の人との共同で造られたもの、また柏地域の村の名や流山、松戸市域の村の名も見られます。
正面登り口左側にある石柱は、文化九年(一八一二年)現在のバス通りの方に建立されました。この石柱は道しるべとしても大いに役立っていましたが、昭和の初年、道路の改修で現在の場所へ移されました。
<柏市文化財保護委員会<柏市教育委員会
・004☆イボ弁天
<柏市文化財めぐり>
ここに弁天様が祭られた年代は明らかにされていません。初代の高橋源左衛門という人が、長く病気にかかり、弁天様のたたりだといわれたため、氏神として祭ったのが始まりだといわれれいます。
社の前に巨人伝説のデータラボッチの右足跡といわれる池があります。池は長さ約10mで西方に向って歩いた時のものだといわれています。逆井の観音寺近くの弁天様の池は左足跡といわれており、逆井から酒井根まで一歩で歩いたことになります。
この池の水はイボとりにも効能があるといわれ、一時かなり賑わったようです。また別名、お多福弁天ともいわれ願いごとがかなえば財がふえ、福が多いからだということです。
<昭和六十三年二月 <柏市教育委員会<柏市文化財保護委員会
★<伝説 イボ弁天>の碑・<昭和五十四年三月一日建立
・016☆カタクリの群生地 ・逆井
<柏市指定文化財>
ユリ科に属する多年生草本で、春になると紫紅色の、小さくてユリに似た美しい花を咲かせます。昔は「かたかご」と呼ばれ、万葉集などに歌われました。カタクリの鱗茎りんけいからとれた澱粉でんぷんは、「カタクリ粉」として利用されました。柏市の一角の低い平野部に多数生育していますが、このようなところは県下でも数少なくなっています。
・802★酒井根「下田の森」・酒井根字下田229−81ほか
何となく感傷的な気分に浸ってしまいそうな、里山の風景。「里山」とはただ自然のままの山があるのではなく、そこに人間の農作業的なかかわりがある昔の農村の風景をいいます。平成11年5月にオープンしたこの「酒井根下田の森」は、里山の復元を目指し、地元のかたによって管理されていて、里山のシンボル・フクロウも生息しています。
おすすめは、斜面林がポツリポツリと色付き始める11月中旬ごろ、特に夕暮れどき。夕日に照らされた木々が郷愁を誘います。ひと昔前にはどこにでも見られた懐かしい風景がここにはあります。
11月中旬には「里山まつり」が行われ、地元の皆さんともちつきをしたり縄編んだりして、里山の秋をみんなで楽しみます。(公報)
(JR常磐線南柏駅東口から酒井根行きバスで「竜光寺前」下車、徒歩3分)
・803★南部公園・新逆井二丁目5−13
南部近隣センターに隣接した、広さ三ヘクタールの南部地区最大の公園です。公園内には子供の広場・多目的公園・自然散策路があり、子供からお年寄りまで楽しめます。
入口を抜けるとすぐにケヤキ並木があり、この時期は、黄色く薄化粧して訪れるかたを一番最初にもてなします。(公報)
(新京成五香駅東口から、小新山行きバスで「松の井町」下車、徒歩5分)